CUE 製作作業中

CUEの簡単な作り方ってことで ちょっとUPしてみました 他の職人さんはどうやって作っているのか解りませんが こんなやり方で作業しています  

最初にやる作業は素材選びからですね これによって合計作業日数が長くもなれば短くもなるんですね
え?なぜかって? 木材って急激に削ったりして放置すると反りが出たり下手をすると割れが出たりするんですよ  目の通った材料は曲がりとか反りって意外と少ないんですけど瘤(バ−ル)材だと半年掛かっても暴れることが有るんですね なので 少しずつ削って行くんですね どの位のペ−スかと言いますと一週間に一回0.5mm位軽くシェイプするんですよね そうやって少しずつ細身のフォアア−ムに仕上げていきます 基本的なフォアア−ムのサイズでは全長30cmで先端直径21mm後端直径26mm位のCUEが多いのでこれに習って同じテ−パ−角度をつけてシェイプしていきます

板材から角材にして更に丸材に加工していきます 

ハンドルの材料ですねコレ メイプルの合板です

先ずは製材ですね 今回花梨の木が余っていたのでこれで作業します 丸材にしてから半年寝かせてありますよコレ
この花梨はよくカリンエキス配合とかのバラ科のカリンではなくて 東南アジアとかにあるマメ科のカリンと言われる木材ですね  別名アンボイナと言われていますねコレ 余談ですがアンボイナのバ−ル(瘤)の部分はまるで顕微鏡で見る細菌のような模様のバ−ルが特徴で珍重されていますね

左上の写真ですが採寸しています30cmだけ使うので使わない部分は臍にしておきます これをやる理由も有るんですね 旋盤のテ−ルストック部分は距離が長いと微妙に誤差が出るのでなるべく機械誤差を少なくする為に行うと共に フェイスナイフホルダ(バイトホルダ)部が材料に当たらない様にする為の加工も兼ねているんですね
 臍の直径は19mmに加工します理由は規格のリング等の材料は内径19mmと16mmってのが有るんですけどね 16mmにするとあとで加工しにくいときがあるので とりあえず19mmで加工します
 右上の写真ですがコレ ジョイントピンの部分のリングが入る部分ですね 先にここも臍に加工しておきますここも19mmで加工しましたが あとで16mmに変更します
 余談ですがここを19mmで製作するとジョイント部のカラ−が激薄になるんですよ ってことは樹脂とか象牙でジョイントカラ−を作ると割れやすくなるんですね ちなみに象牙で19mmの臍で作っているメ−カ−って有るんですけどね 修理の作業あまりやりたくないですw ジョスウエストがそうですねコレ
 左下の写真がシェイプする前の状態ですね っで右下の写真がシェイプした後の写真ですね 
この状態から気長にシェイプしていきます 

(´・ω・`)

次のシェイプが出来ないのでとりあえずハンドル部の作成ですね
フォアとジョイントする所はあとで加工していくので先にバットスリ−ブを装着する為の臍を作ります これを19mmまで切削してから 円筒形にしたバットスリ−ブに19mmの穴を開けてから臍にはめ込みます これでハンドルとバットスリ−ブが一体化出来るわけですね
 こうすることによって接続カ所をフォアとハンドル部だけにすれば精度誤差が少なくなるんですねコレ
ちなみにこのハンドル材は314とかと同じ製法ですがこれは8分割タイプです 何気に曲がりにくいし加工しやすいんですがコストが嵩むんですよねw でも軸方向に対しての強度が意外と有るのとセンタ-が出しやすいし製品の誤差が少ないので製作者としては好みの材料ですね

バットスリ−ブの製作
ハンドル材を19mmで臍にしてバットスリ−ブに差し込めるように加工します スリ−ブとは底のない箱のような物とかちくわみたいに円筒の物を指したりしますね っで早速カリンをちくわ状に加工してみます
 とりあえずセンタ-出します っで細いドリルで下穴を切削します 最終的に19mmのドリルで穴ほがします

ドリル貫通しましたコレ カリンちくわの出来上がりですよ っで更にハンドル材を旋盤に乗せ19mmの径を18.9mmに加工します そこからカリンちくわをはめ込むんですが僅かにクリアランスが足りないのでサンドペ−パ−で磨きつつ径をぴったりに合わせて行きます ここでガタが出るほどクリアランスが大きい状態だと最後の仕上げが格好悪くなるので念入りに作業します 
スリ−ブ完成ですね あとはこのハンドルとの間にリングをはめ込んでいきます
今回のリングはジュエリングを入れてみようかと思います

ちょっと色あわせしてみました 左上がエメラルド 上中央がトパ−ズ 右上はブル−ダイヤ
左下がルビ− 中央下がピンクダイヤ 右下がファイアオパ−ルって奴ですね 他にもまだ有ったんですけどカリンに合いそうな色目探しだったのでこんな感じですね

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リングの色合いを合わせてみたら一番エメラルドがマッチングが良かったのでエメラルドリングを入れてみました
これ作るのに気合いるんですよ エメラルドの粒を均等に並べないと格好悪くなるので特に集中して作業をしていきますね 綺麗に並んだところで樹脂を入れて接着します ちょっと樹脂の部分は大きめにしておきますよコレ あとから切削するのでちゃんと寸法を計算しないとエメラルドに傷が付くので要注意です
このフォアア−ムまだ切削途中ですが先にこの作業をやらないといけないんですね
このリング綺麗だけどあまりお目にかかりませんね これ作るのに手間かかりすぎるからだと思うんですけどね 確かに量産するには不向きなリングですよ

フォアア−ムは未だシェイプ中なのでハンドルとスリ−ブにリングを入れてみましたフォアア−ムはあと3回位シェイプしないといけませんね
ハンドルとスリ−ブの直径は現在30mm有るんですよ この状態から30cmで2mm細くなるテ−パ−で仕上げていきます かなり緩やかなテ−パ−ですよね これで細身のCUEが出来ますよ
これでシェイプが終わればジョイントピン入れとハンドル&フォアア−ムの接続をやります

次の作業なんですがジョイントピンを装着しますコレてんちょの製作方法で一番のポイントですね
魂入れる作業ですw てんちょの作業はジョイントピンを全ての面の基準にしているんですよ なのでピンが真っ直ぐに入っていないとフォアとハンドルの接続も出来なくなるんですよ 細心の注意を払いつつ作業開始ですね

写真左上が最初にポイント決めて1mmのドリルで穴開けていきます 3mm 6mm 8mmと穴を大きく開けていくんですね 一気にやるとズレが出るのでここは慎重に作業ですよ
右上が切削タップでラジアルピンのねじ山を切っている所ですね
左下がラジアルピン挿入ですよ センタ出しのジグにてセンタを保持しつつピンを接着します
右下が挿入した状態ですね 現状230gほど有りますが更にシェイプして200g程で落ち着くと思います
切削していて思うんですがさすがにこの材料寝かせた時間が長かったのでぶれが出ませんよ 一気に切削出来そうだけど一週間間を開けてから作業することにします

次は シェイプ終了したのでジョイント部分の作成ですね こんな感じでシャフトとフォアア-ムを組んだ状態にしてセンタを出すんですね そこにジョイントピンを挿入します このジョイントピンは樹脂製の物を使用します 理由は重量を少なく出来るからですね カリンに真鍮のラジアルピンって結構重くなるんですよね 全体重量で19oz 切れるように製作する為ですねコレ ネジ部の付け根側は臍になっています これでセンタを出す事が出来ますね

ダイヤルゲ-ジで測定します一回目の測定で0.5mmの曲がりが有ったんですけど少し修正して0.2mmの曲がりまで修正 一回外してから接着剤を充填します それで再度組みなおして接着剤が固まる前にダイヤルゲ-ジに当てて曲がりを修正して接着剤が硬化するのを待ちます そして測定ですね ほぼ0mmです  完全に接着剤が硬化するまでこの状態で保持します これでバットが一本物になりましたw 

次はバンパ-ラバ―の取り付けですね 今まで作業用で残しておいた部分は切削して バットエンドをフラットにします センタ-は出ているのでそのまま穴あけしてタップでねじ山を切削し ゴムの入る所を切削加工するんですね これでぴったりバンパ―ラバ―が収まるようにします っでバンパーラバ―を装着して完成ですよ これから塗装に入ってラップ巻きで完成ですね 皮巻きは何時でも出来るので最初は糸巻きのほうがいいかな?と考えております

塗装も終了しました 先に導管をシ−ラ−で埋めて凹凸を極力無くし ウレタン系のクリヤで塗装5回程重ね塗りしてからサンディング400番の耐水ペ−パ−で均一にします
サンディングして最後の塗装をここで吹きつけていきます これでほぼ導管の凹凸は無くなりましたね
次は糸巻き作業ですよ

糸巻き作業開始ですね 材料は茶色にしろゴマでやってみました 
とりあえず旋盤に乗せます っで糸巻きをセット
オ−プニングは3巻きほど手巻きで巻きます その時始めの部分を3巻きの下側に入れて巻き結び状態にしておきます
木工用ボンドを塗って旋盤を作動させます あっという間にエンド近くまで巻き終わってくるんですよね
最後まで巻いたらエンド部分にテ―プでマーキングしておきます そして5巻き程戻します 輪を作ってそれをマ−キングした位置で保持 また5巻き分を元通りに巻き込んで最後に余った糸を輪に通してから輪の端2本をフォアア−ム側に引っ張ります そうして抜けると糸のエンド部分が5巻き巻いたその下に入れることが出来てちょうど良く留まるんですよね

巻き終わったらプレッサ―で糸を締めます この作業で糸と糸の間が均等になって糸に艶を出すことが出来るんですねこれでバットの出来上がりですよ 何気に綺麗な仕上がりですヨ